深夜1時すぎの餅時間
こさえてもらったホームページをひとに報せないまま二週間くらい放置してしまった。11月もおしまいが近づいて、いろんな荷がぼろぼろ肩から落ちているいま果たしてこれがいいのかわるいのか、ほやほやと浮かぶインターネット上に、これまで描いた絵を抜粋で掲載したり簡単な説明を加えたりして、なるべく見やすい状態をつくろうと試みている。
さて、当サイトの絵のページは2019年末から現在にかけての日課的インスタグラムの投稿の抜粋である。だいたい何月何日ごろ何を思って描いたやつだなと不思議なくらい覚えていて、こうして絵や日記にしなかったらいちいち覚えきれずに記憶の外へ流していたんだろうなと思う。拙くも日課として絵と文章をつくり続けた2年間。デフォルメや変換がかなり効いているから記録としての正確さはほとんどなく、変質して部分的に残った他人の自分と出会い直しているような感じがする。
日課といえば最近、先月クレパスを入手したことからよくそれで絵を描いている。以前お友達が「クレパスはいいよ、水がなくても、どこでも絵が描けるんだよ」と話してくれたのがとても印象的だったので、なるべくクロッキー帳と一緒に持ち歩くようになった。クレパスは緻密な線を描くには太く、色を狙うときは紙の上で手探りするようなつくり。新鮮でとても楽しく、具体的に計画したものはなんにも描きたくない気持ちになる。
描いた絵の行方によく思いを馳せた今年。だいたいの絵は手元に残るが、どなたかのお手紙に日課がひっそり寄り添うこともあった。クロッキー帳の上に増えるクレパスの日課も、そのいくつかは遠くに行きたいと鳴いている。よろこんでもらえるのならどこへでも行ってみたい。さて、お手紙に添えるには少し大きい君は、額装がいいんじゃないかな。
かくして木正舎さんに額縁第一案を送った本日。メールの音を聴きながら日付変更線をゆっくり跨いだ