20211223

昨日勤務先にて大根をいただいた

白ときみどりの淡く美しい二対のグラデーション。かばんにずっしり落ち着く退勤時間。これらは「献立」のふたもじを予感させる。夜の会館をあとにしたわたくしは、大根と一緒に我が愛車・おとうふ号に乗車したのだった。

さて、気になるのはこのお大根のゆくえである。実は我ながらここ最近の汁物の腕前には目を見張るものがあって、素材の選択、お水の配合、調味料のバランス、すべてが調和し、渾身の一作を世に次々と送りだしている。同居人たちからの評価も高く、作成からほどなく売り切れる。間違いなく喜ばれる旨スープを作ってもいいが…

わたくしの脳裏にはある選択が漂着しているのだ。それは、“あんかけ”である。あたたかくとろっとしたあんかけの中で大根とそぼろが手を繋いで、こちらを見ている。おそめの朝、家にはわたくしひとり。今日は夜のリハーサルまで時間がありそうだ。あんかけを作ったことはないが、やってみるにはうってつけである!

かくして、はじまった作戦・大根のあんかけ。大根下茹で時間、おいしいのではないかと、にんにくや生姜、玉ねぎ、しいたけや白菜もみじんぎりして炒めている。挽肉は豚を選択。具が豊富なので、大根メインの料理よりも『大根と仲間たち』といったさま。作成から完成にかけてのひとときのなかで、ぞくぞくと帰ってくる同居人たち「わー、いい匂いする〜!」

自信作がまた生まれてしまった
すばらしい木曜日のお昼
あん余るので追加大根下茹開始

ひとまわし小さなお鍋のなかの波、湯気
なんか映画みたいと隣でこぼれた声