
20250621
自分の中に遺跡がある感じ
落ち込んでいて、調子はどうだと訊ねられると落ち込んでますとすなおに返事しております。
落ち込んでますと人に言うことで自分は落ち込んでるんだなと再認識することにもなる。自覚とは侮れないもので、わたしは平素やや浮かれ調子なこともあり、そうした精神のおもしをおなかに蓄えることで深海にたどり着くこともかなう。そこには貴重な海底遺跡があるのだった。
光のさすといっても遺跡であることは確かなので、そこらに喪失の跡というべきか、いたみやまじないのようなものりすがてんてんといる。それらを夏至のやらかい光がなめているさま、おなかのおもしと一緒に眺めてみる時間。なかなかおつなもので、わるくないよ。落ち込んでいる気持ちがなんつか剥がれてみごとな景観になるようでもあるし。遥か彼方の水面からさすもともとかなりまばゆいはずの光もここではまだゆるく、むずかしい本が読めたりスパゲッティを茹でたりトロンボーンが吹いてみたくなったりもする。遺跡とはそうした効用もあるらしいのだ。
それで、遺跡の絵は結構ひかりあれってかんじになった。