自分の誕生日が苦手だと喋ると同居人が少し驚いていた。
「そんな人もいるんだね」
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「お待たせ、ホームページが出来たよ」と、けんちゃんから報せが来た
そのときわたしは尾道にいて、新しい齢を告げる鐘の音に耳を澄ましていたように思う
なんとなくずっと苦手でなるべく見つからないよう目立たなくして、落ち葉で隠していたお誕生日を
はじめて自分からつかまえに行ったちょうど同じ時間に
手元の画面が小さく光ってメッセージを表示していたのだけれど
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30歳になりました
自分のホームページが完成した
今日はねじれの日