20220131

およそ・だいたい・たぶん4周年

終業後、ごはんの約束をしていた人が急用でご一緒できなくなった。夕方があくので、まっすぐ帰らず小さな用事/さびしさを腕に泊まらせてしばし町をぐるぐるする。

チラシとポスター持って町の楽器屋さんを巡る。この町には4つ楽器屋さんがある。それぞれお店のひとと交流するのは久しぶり。疫病で発表会などの催し物開催の雲行きがあやしいとのおはなしを聴いたり、別のところではおもちゃ楽器オタマトーンを衝動買いしたりした。最後のところでは「最近川であなたが楽器を練習しているのを聴いて始めたという人が教室に来てるよ」との報せを耳にする。ジョギング中であったその方とのおしゃべりを印象的に覚えている。思わぬ後日談と出会って嬉しい気持ちに。

チラシとポスターがなくなったら心身が幾分かろやかに。楽器屋さんの近所にある餃子屋さんに寄り道して、二人前焼いてもらう。いい匂いのするあたたかな包みを手に、「営業時間の短縮」とべたべた張り紙がしてある飲み屋街を目撃。そこから少し下ると旅館街に出る。すぐそばはお馴染み三隈川。屋形船の小さな船着場が並んでいる中、船がいないところに腰を下ろす。

ほとんどの悩みはここで川に吐露する。今日でこの町に来ておよそ4年。いつでも川はわたしの困った話を静かに聴いているのだった。いま空で起こっているのは、オレンジの山際と上空の紺のコントラストが見事な夕焼け。水面の模様に向かってぼとぼととわたくしの目玉は落下する。