20220218

週明けあたりから不穏さかもしていた体調
後半に連れぐずぐずくずれゆく

闘った白血球の死骸、粘質を失う鼻腔咽頭、内耳の圧が異なって左右に大きさの違う綿がつまったようである。当番先に電話をかけると休むようにとの助言あり、ありがたく休日とさせていただく。

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春を待つ冬。みんなそれぞれやりたいことを胸に抱いて忙しなく動きまわっている。元いた世界を立ったり、次の目的地への羅針盤を編んでいたり、ころころと転がっている様子だ。一方わたくしはといえば、観察に徹する暮らし。ぬかるみからはるか上空にまぶしく咲くはすをじっと見上げるようでもある。どちらかと言えば自分のことは関心が薄く、必要があるときだけ、締切の集約をし、要点を落とし、約束を運ぶ。熱量の最中こぼれ落ちた大事な栄養素をそっと手渡すようなこの活動は、ある種裏方的な働きかもしれない。自分の表現にたいする無関心さ、動的になれなさがひとつの色として淡く骨の中で光るのがわかる。

夜更け、久しぶりに楽器を開けた。鼻と耳をやると厄介なものだ。唇はぶよぶよに、音程は実態がおぼろげで蜃気楼のようによたる。直近に取り組む曲の題は調べてみると、「飲んだくれの生活」という意味らしい。最近ほんものののんだくれとは程遠いわたくしだが、それで堕落や狂気から遠のいたとも到底思えず。

こうしたものに光をあててこその美学を日々大切に
あたらしいわたくしが泥の中でまばたきする