20520814

観劇に

マアムとジプシーによるcocoonを観に北九州まで出る。なんと最寄りから30分で小倉についてしまうという。出やすい。

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鑑賞後・自分のための覚書

少女性と暴力装置
共鳴したり、怯えたり、絶望して悶えたり
暗転からの休憩なしの二時間半。日常から薄皮一枚の狂気へ、べたりぬるりと滑り込む。cocoonは、さなぎのことで、蚕の繭がキーワードとなる舞台だった。南の島に降るはずのない雪と、繭のまま成虫になれず煮えられる悲しい美しい虫たちの物語

男性をモンスターとして描くことについて
戦場のメリークリスマスを観た時の違和感と似た肌感覚があった。昨年夏だったか、イケミューが「男の人ってかわいそう」と生まれながらの加害を悲しそうに喋ってたことを思い出しながらステージを観ていた。巨大な運川のようなどうしようもなくただある拒絶と、自分と違うものに手を当てることを思った。

最近、30になって感受性の器の形の変化を感じる。それでも同じ人間なので、拡大コピーよろしく受け取りぐったりもするけれど

自分の演奏した朧月夜に
cocoonの最中感ずる冷ややかさに
なんだろう一連の巨大なふしのような
ドットをみてたら一枚絵になりつつあるのに気づいたような

なんだろ、予感

鑑賞後は弟と待ち合わせ。
舞台を観たときに感じた無自覚の加害について、独特の感覚なんだろうなと、目の前の人物のことを観察してた。わたしたちはあるという欠陥がある、とも言えず。思想の違う人と話すとき、聴くことにチューニングが合う。なかなか自分の意見の言語化できなかったりした。

本や芸術文化の摂取していることは誰もが持たない感受性の土。ホールにも劇場にも美術館にも行かないし本も読まない人もたくさんいる。反骨や創作に触れない人生。少しのファンタジーもない暮らし

自分以外の人生を想像するだけの土
自分の仕事を思った。

滑り込みで訪ねたのはRorenさんの展示
上野さんの千人針は香月さんとのあそび

当時戦地へ見送る際持たせたという千人針は、口にすることができなかった無事を願う祈りだったそうだ。何十年の時を経て、香月さんが美しい表現の誕生へと見事に運んだ。「恨んだこともあったが無駄じゃなかった」と、感覚の生まれ変わりは並みでないと感じる。こうして語る戦場もある

長く生きてみるということが生む宝、思いがけない莫大さ
おばあちゃんに電話をかけてあげてください、と香月さんの笑顔たいへんまぶしく。切ない。