20240201

https://on.soundcloud.com/CzzEKas61WubmzAP7

【初めてのおうち】

疲労困憊という感じで始まった二月

自分でやると言い張って聞かん坊の気持ちでやった引越しは長距離運転と船旅とすこしのこした挨拶回りと手続きの連続

結果残ったのは、寝不足、ものなくしまくり、腫れぼったい意識、不注意、お家へのどぎまぎ、謎のいらだちなど。全部いまだけのものなんやろうなと思いながら、ぐったりする

作りたいのに時間も余裕もなんもなくて、それも歯痒くてうんこがずっと出せないような苦しさがある。なんとか楽器を吹かないと内側からくさって潰れてしまうかもしれない。内臓を虫が這うような衝動にかられ、この季節もう6時には暗くなってしまうのもつらいなご近所さんに嫌がられるんだろうかとかよぎりながら、いてもたってもいられないので家に帰って少しだけ音を出してみる。うるさくないように、たたみの広間に合うように幾つかならべて響きを確かめてみると、こんなほっとするささやかな音が嫌なものなわけなかろうとすこし明るい気持ちにもなった。

不安で何もわからなくて、高揚と疲労がただある二月の頭は、日田に来た時と奇しくもそっくりである。一軒家にひとりで住み始めるのも似ている。そのころと明らかに違うこともあって、トレーシングペーパーでうつしがみのようにして、段ボールの海の中にふとんしいて横んなってコンポだけをだしてまろやかなきもちで音楽聴いた。