多動衝動ラフスケッチ
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Part1
我慢できないことが多く、苦手なものが多い
勝手に身体が動いてしまうこともある
なんでかなと思う。この衝動は何でできてるんだろうと思う
何でできてるか、ひとつひとつの素材をみたいと思う
それらの関係性から、今までのわからなさを読みすすめてみたい。
今まで感じてきたことを材料に、都度振り返って今までの自分を構成しなおしてみたい。
そういうことを、季節のめぐりに点々を打つようにして
人生の脈拍にしたい
歯の奥に膿の風船がある話からの連想
CTという技術で補強されたため
そのイメージが鮮明に浮かぶ
赤黒い肉の壁につつまれた
真っ暗な空洞 に 黄色や赤の膿でできた
ぷうっと ふくらんでいる
薄い膜で守られた いつ破裂してもおかしく
ない
風船がある
驚くほど身近な無知!
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Part2
春とヒコーキというユニットのぐんぴぃさんのファンで、そのたのしくもものがなしい配信チャンネルを愛聴している。
今は、彼がお友達のピーター博士に贈った、「いきの構造(九鬼周造著)」という哲学書が気になって、読んでいる。わたしの読書は常に脳内で雑談しながら進んでおり、連想ゲームよろしく連動する記憶や類似事項との共鳴がうるさいくらいだが(故におそく、同時多発的である)、「無いものへ傾く・惹かれる」ことと「いき」と感じるものごとの繋がりについて、考え込んでいる。「いき」という言葉は、別の言語に翻訳できないニュアンスが多く、多言語にもそうしたことがあるそうで。ドイツ語のSehnsuchtという言葉の例を綴る字体が、網膜の上で光った。何故か惹かれ続ける津軽を思い出していたのだった。
無いことに選ばれ、夢に手を引かれ、諦めて、呑んで歌ううたに胸打たれる体験の身近さ、手の届かなさ
わたしの空洞は、わたしの偏りは、歯の奥の風船ばかりでないのだ。個人的で、けれど普遍のことだと知っていて、早く言葉にしなければと電撃のような衝動だけが胸の中で駆けている